PMX MemREAD概要

■MemREADコマンドについて

MemREADコマンドは、メモリマップのRAM領域から情報を読み出すためのコマンドです。PMXサーボのメモリマップにはRAM領域とROM領域があります。サーボ起動時にROM領域からRAM領域にデータが展開され、サーボの制御にはRAM領域のデータが使用されます。

このコマンドを使用することで下記の情報を読み出すことができます。

・サーボの現在の状態(現在位置、速度、消費電流、入力電圧など)

・PIDゲインなど制御に関連する設定値

・入力電圧最小値設定など制限値の設定値

・トルクON/OFFの状態、現在の制御モードなど

メモリマップの内容や、各設定値の解説はオンラインマニュアルの『6.メモリマップ』をご参照ください。

なお、サーボIDや通信速度、パリティの読み出しはSystemREADコマンドを使用します。こちらの使用方法については別の記事で解説します。

 

■コマンドの使用方法

MemREADコマンドは、「先頭アドレス」と「読出データ数」を指定してデータを読み出します。

「先頭アドレス」とは、メモリマップのアドレスを指し、読み出すデータの先頭のアドレスを指定することができます。下図はメモリマップの一部を抜粋した表です。たとえば「現在位置」を読み出す場合、アドレスは300ですので、先頭アドレスとして黄色いセルの300を指定します。

「読出データ数」は、先頭アドレスから何バイトのデータを読み出すかを指定することができます。「現在位置」のみを読み出す場合は、「現在位置」のデータは2バイトですので、「読出データ数」は2となります。また「現在位置」から「現在電流値」までを一気に読み出す場合は、各2バイトのデータが3つ選択しますので6と指定します。つまり、下図の緑のセルの内容が読み出されます。

メモリマップの詳細は、オンラインマニュアルの『メモリマップ一覧』をご参照ください。こちらに各データのアドレスとデータバイト数が一覧になっています。

 

■リトルエンディアンについて

PMXサーボの2バイト以上のデータは、リトルエンディアンに分割されて格納されています。データを読み出す場合は、読み出したデータをリトルエンディアン方式で変換してご利用ください。

詳しくはオンラインマニュアルの『データ構造』にある「データ」の解説をご参照ください。