B3Mサーボモータを動かそう(Python編(4))

Posted on 2021.12.17 in

 

この記事では、B3MサーボをPythonで制御する方法を紹介します。今回は、制御モードを変更し速度制御でサーボを動かす方法をご紹介します。

速度制御とは、指定した一定の速度で軸が回転する制御です。位置制御では、目標角度を指定し決められた位置で軸が停止しますが、速度制御では目標速度を指定し、軸が回転し続けます。プーリーの回転や、車輪ロボットのタイヤの動力として使用可能です。

以下の解説では、速度制御への設定方法と目標速度の指定方法をご紹介します。

 

【過去の記事】

  第1回 B3Mサーボモータを動かそう(準備編(1))

  第2回 B3Mサーボモータを動かそう(準備編(2))

  第3回 B3Mサーボモータを動かそう(C#下準備編)

  第4回 B3Mサーボモータを動かそう(C#位置制御編)

  第5回 B3Mサーボモータを動かそう(Arduino制御編)

  第6回 B3Mサーボモータを動かそう(Python編(1))

  第7回 B3Mサーボモータを動かそう(Python編(2))

  第8回 B3Mサーボモータを動かそう(Python編(3))

 

B3Mの通信プロトコルについては『B3Mソフトウェアマニュアル』をご参照ください。

B3Mサーボの紹介、制御に必要な製品については『B3Mサーボモータを動かそう(Python編(1))』
をご参照ください。

 

【B3Mの設定】

以下のサンプルプログラムでは、B3Mサーボの設定は工場出荷状態のID0、通信速度1500000bps、個数は1個とします。

ID番号を変更することで複数のサーボをデイジーチェーン接続して制御することができますが、通信速度はすべて同じである必要があります。

 

■B3Mサーボが速度制御で動作するまでの流れ

B3Mが電源ONから動き出すまでの制御の流れを説明します。

【動作するまでの流れ】

 1.サーボの状態をFreeモードにします。

 2.制御モードを「速度制御モード」に変更します。

 3.制御モードに応じてPIDゲインのプリセットを変更します。

 4.サーボの状態をNomalモードにします。(サーボがトルクONします)

 5.目標値の速度を指定します。

B3Mの設定や速度を指定するにはWRITEコマンドを利用します。WRITEコマンドは、B3MサーボのRAMのデータを書き換えるコマンドです。WRITEコマンドの詳細は、『B3Mサーボモータを動かそう(Python編(1))』及び『B3Mサーボモータを動かそう(Python編(2))』をご参照ください。

 

■プログラム解説

これまでの記事で解説したCOMを開く方法やWRITEコマンドの詳細は省略します。

 

MOVE_NORMAL = 0x00
MOVE_FREE = 0x02
MOVE_HOLD = 0x03

CONTROL_POSITION = 0x00
CONTROL_SPEED = 0x04
CONTROL_CURRENT = 0x08
CONTROL_FEED_FORWARD = 0x0C

ModeSelect = CONTROL_POSITION or MOVE_FREE
reData = B3M_Write_CMD(0, ModeSelect, 1, 0x28)

B3M_Write_CMDの引数は(サーボID, データ, データサイズ, アドレス)です。

制御モードを変更するときに誤動作を防ぐため、最初はサーボを脱力した状態に指定します。サーボの制御モード、動作モードの変更は、アドレス0x28を書き換えることで設定できます。

アドレス0x28のモード切替は、制御モードと動作モードの組み合わせでデータを用意します。数値だけではどのモードに変更するのかわかりづらくなるため、変更に必要な部分のbitを立てた変数を用意しておき、送信する値をorで計算するようにプログラムしました。

CONTROL_POSITION(0x00)とMOVE_FREE(0x02)を足し合わせ、0x02を用意し、WRITEコマンドでサーボに書き込むとサーボが脱力します。

(CONTROL_SPEED(0x04)、CONTROL_CURRENT(0x08)、CONTROL_FEED_FORWARD(0x0C)でも、MOVE_FREE(0x02)を指定すれば脱力します)

 

ModeSelect = CONTROL_SPEED or MOVE_FREE
reData = B3M_Write_CMD(0, ModeSelect, 1, 0x28)

この行で、制御モードを速度制御に指定します。CONTROL_SPEED(0x04)とMOVE_FREE(0x02)を足し合わせ、0x06を用意し、WRITEコマンドでサーボに書き込みます。

 

reData = B3M_Write_CMD(0, 0x01, 1, 0x5C)

B3Mサーボは位置、速度、電流制御で適切なPIDゲインを変える必要があります。PIDプリセットゲイン(アドレス0x5C)を変えることで、保存されているPIDゲインを一度に変更することができます。

出荷状態では、

 PIDプリセットゲイン(アドレス:0x5C)
 0x00:位置制御のPIDゲイン
 0x01:速度制御のPIDゲイン
 0x02:電流制御のPIDゲイン

に保存しています。今回は速度制御ですので0x01を指定しました。

 

ModeSelect = CONTROL_SPEED or MOVE_NORMAL
reData = B3M_Write_CMD(0, ModeSelect, 1, 0x28)

この行でいよいよサーボのトルクをオンにします。MOVE_FREEからMOVE_NORMAL(0x00)に変更し、WRITEコマンドで書き込みます。

以上までを実行すると、サーボの出力軸に力が入った状態になります。

 

reData = B3M_Write_CMD(0, 10000, 2, 0x30)

アドレス0x30の目標速度にデータを書き込むとB3Mの軸が回転します。正回転の場合は、1~32767、逆回転の場合は-1~-32767を指定します。このパラメータは、角速度を指定する数値です。1秒間で30度移動する速度を指定する場合は、3000を書き込みます。サンプルの10000の場合は、1秒間に100度移動する速度になります。

 

reData = B3M_Write_CMD(0, 0, 2, 0x30)

目標速度を0に設定するとサーボの回転が停止します。

 

reData = B3M_Read_CMD(0, 2, 0x2C)
print('現在位置= ', reData)

前回の記事でREADコマンドについて解説しました。このサンプルプログラムでは、READコマンドを利用し、回転中の現在位置を読み込むようにプログラムしました。他のアドレスを指定すれば、B3Mサーボから現在の温度や電流値を読むことも可能です。

 

サンプルプログラムを実行し、正回転したあとに逆回転すれば成功です。

 

プログラムの全体は、下記からダウンロードしてください。

 サンプルプログラム<ダウンロード>

 

このサンプルプログラム内には、これまで紹介したすべての関数と、第2回で解説したWRITE関数に合わせた位置制御のプログラムも含まれています。

 

以上で速度制御で動かす解説を終了します。B3Mサーボには多彩な機能が備わっています。これまで解説したWRITEコマンド、SET POSITIONコマンド、READコマンド、SAVEコマンドを使用すればB3Mサーボを簡単に制御することが可能です。

サンプルプログラム内には、RESETコマンドも用意しましたのでご利用ください。

 

前の記事『B3Mサーボモータを動かそう(Python編(3))』

 

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