KHR-3HV Li-POバッテリーのご利用について
この度、ROBO-ONE LightにてPOWER LAND Li-Poバッテリー/PL08S3J1J1-PDSV1(800mAh 11.1V VHタイプ)が公認オプションに加わりました!いよいよKHR-3HVにてリチウムポリマー(Li-Po)バッテリーをご利用いただけるようになったのですが、Li-Poは使用方法を間違えると非常に危険なバッテリーです。今回は、Li-Poご利用の注意点をご紹介します。
正しく使って、安全にホビーロボットライフを楽しみましょう!!
■Li-Poバッテリーを使うメリット
1.電圧が高いためサーボのパワーが出やすい。
2.エネルギー密度が高いため軽量で容量の高いバッテリーを作れる。
3.メモリー効果がないため放電をしなくても充電ができる。
ROBO-ONE本戦では、Li-Poを使うことが主流になっています。それは、KHR-3HV付属バッテリーなどのニッケル水素バッテリー(Ni-MH)より軽量でパワフルだからです。サーボへのエネルギーを増やすことができれば、すばやい動きや力強いパンチを打つことができます。また、KRS-4000シリーズ、6000シリーズなどの高出力サーボには、Li-Poなどのパワーソースによってこそ発揮できるポテンシャルを秘めていますので、ROBO-ONEの機体は勝つために必然的にLi-Poを選択することになります。
■Li-Poで絶対にしてはいけないこと
以下のルールを破った場合、バッテリーの破損や発火につながり重大な事故が発生する恐れがあります。リスクをよく理解し、ルールを守ってご利用ください。
1.ショートさせてはいけない。
端子がショートしますと発火します。取り外しの際にはケーブルを引っ張ることなく
端子をしっかりともって行ってください。
また、純正のコネクターを外して改造することはやめてください。
使用を続けたり、フレームやパーツにこすれたりすることで、ケーブルの皮膜が裂けることが
ありますので、定期的にチェックしショートを未然に防ぐようにしましょう。
2.低電圧のまま使ってはいけない。過放電に注意すること。
バッテリーは使っていくうちに容量が減っていき、電圧が下がります。
それはLi-Poも同じです。定格11.1vのLi-Poは9vを下回った状態で使用すると破損し
バッテリー本体が膨らみます。これを過放電された状態といいます。
さらにこの状態で使用し続けると発火の原因になります。
3.本体を傷つけない。
内部が露出した状態になるとガスが発生し発火します。
使うときには本体の被服が正常な常態か、またボディーにしっかりと収まり
転倒などの衝撃で破損しないかを確認してからスイッチを入れてください。
4.ケーブルの被服が裂けた状態で使用しない。
ケーブルは、使用を繰り返していくうちに傷んで裂けてしまう場合があります。
また、フレームのバリで引っかいたり、転倒などをして本体からケーブルが露出した
際に傷つくこともあります。裂けたケーブルの隙間から中の線が露出しショートする
可能性もありますので定期的にケーブルはチェックするようにしてください。
5.そのまま持ち歩かない。保管しない。
バッグなどで持ち歩いた際に、金属製のものがぶつかってショートしたり、
本体に傷か付いてそこからショートする場合もあります。また、保管場所によっては
物が倒れたり、水をかぶってショートする可能性もあります。
移動や保管の際、使わないときには必ず Li-Po用のセーフティーバッグにいれてください。
6.充電器は専用のものを使い、設定値を間違えない。過充電に注意すること。
ホビー用充電器は安価なものから高級なものまで数多くありますが、
それぞれ充電できるバッテリーが異なります。必ずLi-Po対応のもの、
バランス充電ができるものをご利用ください。
また、バッテリーによって容量が異なりますが、必ずバッテリーの
定格電圧に対応した充電電圧で設定し、充電電流は容量を下回る設定値で
充電するようにしてください。高い設定値で無理に充電し続けると、破損に
つながり発火します。
充電中は絶対にそばを離れず、細心の注意を払って行ってください。
7.バッテリーが膨らんだら使わない。
本体が膨らんできたら廃棄のサインです。お住まいの地域のルールに沿って
すみやかに破棄してください。
8.上記のご利用方法をしっかり理解するまで使わない。
KHR-3HVは、付属のニッケル水素バッテリーで十分お楽しみいただけます。
万が一、Li-Poのご利用が不安な場合は、無理をせず付属のバッテリーで
お楽しみください。
必ずバッテリー付属の取扱説明書をよくお読みになったからご利用ください。
日本科学模型安全委員会による動画「正しく使おうリチウムポリマーバッテリー」をご覧ください。
■KHR-3HVで安全に使うために
KHR-3HV(RCB-4HV)には、バッテリーが指定の電圧を下回った際に自動でモーションを再生する機能が備わっています。この機能を利用して、Li-Poが過放電にならないよう設定しましょう。
1.プロジェクトを設定し、プロジェクトウィンドウを開く
2.「電源電圧低下時のモーション再生」の電圧を9Vに設定。
(1セル当たり3Vを下回ってはいけませんので、3V×3セルで9Vになります)
3.設定値を下回った際に自動で再生されるモーションを選択。
このモーションは、首を振るなどの簡単なものをお勧めします。激しい動きの場合は更にバッテリーを消費し、過放電へつながる恐れがあります。
4.「ROMにすべて保存」をクリックし、RCB-4HVに書き込み。再起動すれば完了です。
作業が終わりましたら必ずプロジェクトを保存してからHeartToHeart4を閉じてください。
こちらの設定が完了しますと、バッテリーが9Vを下回った際に指定したモーションを自動で再生するようになります。ロボットを動作させている最中に指定したモーションが再生されましたら、バッテリーの交換をお願いします。
以上です。
バッテリーは、KHR-3HVのサイズに合ったものを選択してください。正しい使用方法をよく理解し安全にご利用ください。
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