B3MサーボからPMXサーボへ置き換える際の変更点
すでにご利用いただいているB3MサーボからPMXサーボへ置き換える際のメリットと変更点について解説します。
■置き換えるメリット
・ケースサイズはそのままに、瞬間最大トルク、無負荷回転数が向上しました。また、PMXシリーズはギヤ比の低いスピードよりのサーボもラインアップしています。
B3Mシリーズ | トルク | スピード | PMXシリーズ | トルク | スピード |
B3M-SB-1040-A | 4.1[Nm] | 45[rpm] | |||
B3M-SC-1040-A | 4.6[Nm] | 54[rpm] | PMX-SCR-5204HV | 6.18[Nm] | 64[rpm] |
PMX-SCR-5203HV | 4.08[Nm] | 95[rpm] | |||
B3M-SC-1170-A | 7.6[Nm] | 46[rpm] | PMX-SCR-9204HV | 9.74[Nm] | 47[rpm] |
PMX-SCR-9203HV | 8.07[Nm] | 71[rpm] |
・PMXサーボは、Iカット型出力軸を採用しました。出力軸の径を太くすることで、破断に対する耐久性が従来のサーボより向上しました。
・6ピンタイプのコネクタを採用し、電源のV+とGNDを2ピンずつ割り当てました。これにより、2倍(理論値)の電流を流すことができますので、従来のサーボより安定した動作が可能です。
・PMXサーボは制御モードの組み合わせが可能です。位置制御+電流制御など用途に合わせた制御方法を選択することができます。
制御の組み合わせについては『PMXサーボを使ってみよう 製品解説「多彩な制御モード」』で詳しくご紹介していますので、こちらをご参照ください。
【組み合わせ例】
・高速通信時のエラーを軽減し、安定した通信を実現しました。
■外形の違い
B3MサーボとPMXサーボは、交換を考慮して外見寸法とフレーム固定穴位置、軸の位置が共通になっています。ただし、後述する以下の点が変更になっていますのでご注意ください。
サーボの外形寸法は下記のシリーズの外形寸法が共通です。
B3M-1000シリーズ | PMX-5200シリーズ |
B3M-SB-1040-A | PMX-SCR-5204HV |
B3M-SC-1040-A | PMX-SCR-5203HV |
B3M-1100シリーズ | PMX-9200シリーズ |
B3M-SC-1170-A | PMX-SCR-9204HV |
PMX-SCR-9203HV |
弊社ウェブサイトにて寸法図と3Dデータ(STEP)を公開しています。各サーボの詳しい寸法は下記のページからダウンロードしてご確認ください。
①コネクタ部の延長
PMXサーボは下図の赤丸で示すコネクタの箇所が3mm長くなっています。
また、コネクタカバーの厚さも異なります。
②出力軸取り付け部の変更
下図はともに出力軸にサーボホーンが取り付けてある状態です。B3MサーボとPMXサーボでは、対応するサーボホーンの形状が異なります。取付穴の位置と寸法が異なりますので、こちらはフレームの変更が必要です。
PMXサーボの①で示すφ2.7は貫通穴です。M2.6のビスで出力と共締めすることができます。
B3Mシリーズ | PMXシリーズ |
アルミクランプホーン (KRS-6000HVシリーズ用) |
アルミサーボホーン(Iカット型)B |
③フリーホーンの変更
ボトムケース側のフリーホーンも変更になりました。こちらも取付穴の位置と寸法が異なります。またフレーム固定用ビスはM2.6からM2ビスに変更になりました。
B3Mシリーズ | PMXシリーズ |
ベアリング付アルミフリーホーン (B3M/KRS-6000シリーズ用) |
ベアリング付きアルミフリーホーンB |
④ホーンを取り付けた状態での高さ寸法
軸の形状やホーンの厚さが変更になりましたので、ホーンを取り付けた状態での高さが異なります。
⑤ボトムケースの軸がなくなりました。
PMXサーボの場合、フリーホーンは固定するビスが軸になります。
コネクタの形状と対応ケーブル
B3Mサーボは4ピンタイプのコネクタを採用していますが、PMXサーボは6ピンタイプのコネクタに変更になりました。6ピンタイプは、V+ ×2ピン、GND×2ピンに増設されました。これにより、これまでの2倍(理論値)の電流を流すことが可能になりました。
コネクタが異なりますので、本来であればサーボに命令を送るコントロール側の基板のコネクタを変更する必要がありますが、オプション商品として「HC-6P/XH変換ケーブル(200mm)」をラインアップしていますので、コントロール側のコネクタを変更することなく、B3MタイプのコネクタのままPMXサーボと通信することができます。ただし、4線での接続になりますのでV+, GNDはB3Mと同じ1セットになります。4線でも多数のサーボを連結しなければ動作に影響はありません。
インターフェースは共にRS-485を採用しており、対応電圧も同じ12Vですので、上記の変換ケーブルをご利用いただけましたら、動作環境はそのままB3MサーボからPMXサーボに載せ替えることができます。
通信機器
B3MとPMXは同じRS-485を採用していますので、通信機器は同じオプション製品を使用することができます。
・PCから通信する場合: RS-485 USBアダプターHS
・マイコンボードから通信する場合:RS-485変換基板
ただし、こちらの製品はPMXサーボのコネクタが実装されていますので、B3Mサーボで使用する場合は「HC-6P/XH変換ケーブル(200mm)」を別途ご用意ください。
通信プロトコル
B3MサーボとPMXサーボは各コマンドの仕様が異なります。このため、プログラムはPMX用に作り替える必要があります。PMXの通信仕様については下記のオンラインマニュアルをご参照ください。
PMXサーボ用の便利なライブラリを公開しています。こちらを利用しますと、単純な動作であれば数行でサーボを制御することができます。プログラムについてはサポートページでも解説していますので、こちらも合わせてご参照ください。
その他、PMXサーボの開発資料は下記のページにまとめてあります。こちらもぜひご参照ください。
PMXサーボは、B3Mサーボに比べて機能が増えました。またご自身でサーボのアップデートが可能ですので、常に最新のファームウェアでご利用いただくことができます。新しくなったKONDOのサーボモータをぜひご利用ください。
※すべての環境で動作を保証するものではありません。環境によっては動作に異常が発生する場合があります。PMXサーボの仕様については『PMXサーボシリーズ オンラインマニュアル』をご参照ください。
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