Li-Feバッテリーのメリットと注意事項

Posted on 2014.12.12 in

 

02171

この度、当社からロボット用リチウムフェライトバッテリー(Li-Fe)が発売されました。

こちらのバッテリーに交換するだけで、従来のニッケル水素に比べてよりしっかりとした動作をすることが可能になります。KHR-3HVのみならず、KRS-4000シリーズ、6000シリーズ、B3Mユーザーにも大変お勧めです。

Li-Feバッテリーのご利用には大きなメリットと、いくつかの注意事項があります。以下の説明をよくお読みになりまして、安全にご利用ください。

 

ROBOPowerCell_F3_F2_SpecSheet

 

■Li-Feバッテリーを使うメリット

1.放電電流が大きい為、しっかりとした安定歩行ができるようになる。
2.メモリー効果がないため放電をしなくても充電ができる。
3.Li-Poバッテリーと比べて壊れにくく安全に使用できる。

ニッケル水素バッテリーに比べて出力できるパワーが上がっています。それにより、22軸以上のKHR-3HVや、2572HVへの換装、4000、6000、B3Mなどのハイパワーで電力が必要な場合にも十分な電力を供給することが可能です。

 

■ロボットキットで安全に使うために

KHR-3HV、KMR-M6/P4(コントロールボード:RCB-4HV)には、バッテリーが指定の電圧を下回った際に自動でモーションを再生する機能が備わっています。この機能を利用して、Li-Feが過放電にならないよう設定しましょう。(過放電については後述参照)

ここではKHR-3HVを例に説明していきます。

※バッテリーの電圧チェックについては、下記の記事をご参照ください。

 ●サポート記事『リフェバッテリーの電圧チェックについて』

 

1.プロジェクトを設定し、プロジェクトウィンドウを開く

 2014-07-29_091130

2.「電源電圧低下時のモーション再生」の電圧を9.0Vに設定。
 (1セル当たり3.0Vを下回ってはいけませんので、3.0V×3セルで9.0Vになります。
   2セルの場合は、3.0V×2セルで6.0Vに設定します)

 2017-03-13_113154

3.設定値を下回った際に自動で再生されるモーションを選択。
 このモーションは、首を振るなどの簡単なものをお勧めします。激しい動きの場合は更にバッテリーを消費し、過放電へつながる恐れがあります。

2017-03-13_113452
 

4.「ROMにすべて保存」をクリックし、RCB-4HVに書き込み。再起動すれば完了です。
 作業が終わりましたら必ずプロジェクトを保存してからHeartToHeart4を閉じてください。

2014-07-29_091543 

こちらの設定が完了しますと、バッテリーが8.7Vを下回った際に指定したモーションを自動で再生するようになります。ロボットを動作させている最中に指定したモーションが再生されましたら、バッテリーの交換をお願いします。

 

■Li-Feを使用するにあたっての注意点

以下のルールを破った場合、バッテリーの破損や発火につながり重大な事故が発生する恐れがあります。リスクをよく理解し、ルールを守ってご利用ください。

1.ショートさせてはいけない。

端子がショートしますとバッテリーが破損し、最悪の場合発煙、発火します。
取り外しの際にはケーブルを引っ張ることなく端子をしっかりともって行ってください。
また、純正のコネクターを改造することはやめてください。
使用を続けたり、フレームやパーツにこすれたりすることで、ケーブルの皮膜が裂けることがありますので、定期的にチェックしショートを未然に防ぐようにしましょう。

 

2.低電圧のまま使ってはいけない。過放電に注意すること。

バッテリーは使っていくうちに容量が減っていき、電圧が下がります。
それはLi-Peも同じです。定格9.9vのLi-Peは8.7v、6.6VのLi-Feは5.8Vを下回った状態で使用すると破損しバッテリー本体が膨らみます。
これを過放電された状態といいます。
さらにこの状態で使用し続けると発火の原因になります。

 

3.本体を傷つけない。

内部が露出した状態になるとバッテリーが破損し、最悪の場合発火します。
使うときには本体の被服が正常な常態か、またボディーにしっかりと収まり転倒などの衝撃で破損しないかを確認してからスイッチを入れてください。

 

4.ケーブルの被服が裂けた状態で使用しない。

ケーブルは、使用を繰り返していくうちに傷んで裂けてしまう場合があります。
また、フレームのバリで引っかいたり、転倒などをして本体からケーブルが露出した際に傷つくこともあります。裂けたケーブルの隙間から中の線が露出しショートする可能性もありますので定期的にケーブルはチェックするようにしてください。

 

5.そのまま持ち歩かない。保管しない。

バッグなどで持ち歩いた際に、金属製のものがぶつかってショートしたり、本体に傷か付いてそこからショートする場合もあります。また、保管場所によっては物が倒れたり、水をかぶってショートする可能性もあります。
移動や保管の際、使わないときには必ずLi-Po/Li-Pe用のセーフティーバッグにいれてください。

 

6.充電器は専用のものを使い、設定値を間違えない。過充電に注意すること。

ホビー用充電器は安価なものから高級なものまで数多くありますが、それぞれ充電できるバッテリーが異なります。必ずLi-Fe対応のもの、バランス充電ができるものをご利用ください。
また、バッテリーによって容量が異なりますが、必ずバッテリーの定格電圧に対応した充電電圧で設定し、充電電流は容量を下回る設定値で充電するようにしてください。高い設定値で無理に充電し続けると、破損につながり発火します。充電中は絶対にそばを離れず、細心の注意を払って行ってください。

 ニッケル水素バッテリーが付属していた旧ロボットキット付属のMX-201では充電できません。
 絶対に充電しないでください。

 

7.バッテリーが膨らんだら使わない。

本体が膨らんできたら廃棄のサインです。お住まいの地域のルールに沿ってすみやかに破棄してください。

 

 

必ずバッテリー付属の取扱説明書をよくお読みになったからご利用ください。

■ROBOパワーセル F2/F3 Li-Fe共通取扱説明書は pdficon2こちら

以上です。

最後に、当社Li-Feバッテリーの充電にお勧めの充電器をご紹介します。

 

■Li-Fe専用充電器BX-20LF

リチウムフェライトバッテリーをバランス端子から充電することができます。ボタンひとつで簡単に操作できますので初心者の方にもお勧めです。
51202

※ご利用の際は、充電器付属のマニュアルをよくお読みになってご利用ください。 

詳細はこちらをご覧ください。

 

KHR-3HV Ver.3 リフェバッテリー付きセットの詳細をみる KHR-3HV Ver.2 リフェバッテリー付きセットの詳細をみる KMR-M6 Ver.2 リフェバッテリー付きセットの詳細をみる KMR-P4 Ver.1.5 リフェバッテリー付きセットの詳細をみる BX-20LFの詳細をみる ROBOパワーセル F3-850タイプ (Li-Fe)の詳細をみる ROBOパワーセル F2-850タイプ (Li-fe)の詳細をみる ROBOパワーセル F2-1450タイプ (Li-fe)の詳細をみる ROBOパワーセル F3-1450タイプ (Li-fe)の詳細をみる ROBOパワーセル F3-2100タイプ (Li-fe)の詳細をみる KXR-L2 ヒューマノイド型 Ver.2の詳細をみる KXR-L4T-R カメ型・ローバー型 Ver.2(アカデミックパック)の詳細をみる KXR-A5 アーム型 Ver.2の詳細をみる KXR アドバンスセットA Ver.2の詳細をみる KXR アドバンスセットB Ver.2の詳細をみる KMR-M6 Ver.3 リフェバッテリー付きセットの詳細をみる